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2007.05.05

当直医「翌日休めず」9割・日本病院会調査

当直医「翌日休めず」9割・日本病院会調査


 勤務医の9割が夜間当直明けで休まずにそのまま通常通りの勤務をこなしていることが11日、社団法人日本病院会のアンケート調査でわかった。勤務医不足で過密な勤務スケジュールを強いられ、慢性的な疲労が医療過誤につながると考える医師が7割に達した。

 調査は同会に加入する2535病院を対象に実施し、536病院、5635人の勤務医から回答を得た。

 当直を月に3—4回以上こなす医師は40.8%、5回以上は17.1%いた。当直明けに「半日またはそれ以上の代休がある。忙しかった当 直の翌日のみ少し仮眠がとれる」医師が10.8%だったのに対し「忙しさとは関係なく普通勤務をせざるを得ない」との回答は88.7%にのぼった。

[2007年4月12日/日本経済新聞 朝刊]




アメリカから帰国するときに職場の同僚に日本に帰ってからの勤務体系や担当患者数など勤務状況を話すと決 まって、私のあまりの忙しさに「なぜ、そんな国へ戻るのか、おまえはそんな忙しい生活で本当にHappyなのか?」「なぜ。そんな医者の労働環境が悪い日 本が世界で有数の医療水準を保てるのか?」と聞かれた。私は、色々と説明してもなかなか理解されないので、最後には決まって I love Japanだから帰国すると答えた。そのアメリカ人が信じられない事のひとつがここにも書かれている長い勤務時間であった。

先日、アメ リカで知り合ったアメリカ人の医者家族が日本に遊びに来てくれ、週末は近所の観光地を案内して回った。私は翌日の月曜日が当直であったため、明日の夜は夜 勤なので会えないと話したところ、夕方からの勤務だと思った友人は「昼は一緒に食べよう」と言い。私が「いやいや、明日は午前中は外来があり、朝から勤務 だ」と説明すると、今度は「じゃあ、火曜日の朝は帰ってきてから朝食を一緒に食べよう」と言ってくれた。「火曜日は一日、仕事で夜、会議もあり深夜になら ないと帰宅できないんだ」と説明すると、驚いた様子で「何でそんなに長時間(約40時間)も連続で働かなければならないのか」、「病院とそんな契約を結ん でいるのか」、「この国には労働者を守る法律はないのか」など次々に質問され、それを一つひとつ英語で理解するまで(多分、理解はされていないと思うが) 説明するのは、本当に大変だった。

最後に友人は「キミの病院にも弁護士が何人かいるだろう、その弁護士に頼んで病院を訴えるべきだ」と言った。私は「私の病院には弁護士などいない」と説明すると、彼は「なぜ、弁護士がいないんだ」と言い、丁寧に「よく知っている優秀な弁護士が
ボストンにいるから、紹介しよう」と大まじめにアメリカの弁護士を紹介してくれると私に言ってくれた。

このアメリカ人は私の友達ということもあるが、これがアメリカ人から見た日本の医療環境に対する素直な感想なのだと思う。

私 も患者さんの立場だったら、昨日から寝ずに診察をしている疲れた医者に診てもらうのは、誤診でもされそうでできれば避けたいと思うだろう。当直も忙しいと きはシャワーを浴びる時間もなく、次の日の勤務となってしまい、患者さんに不潔で申し訳ないと思いながら外来をしていることも多い。

以前はこういう当直の翌日、働くことなどは、どの病院でも暗黙の了解で
当たり前のよ うになっていて、マスコミに取り上げられることもなかった。こういった報道がきちんとされるようになっただけでも日本の医療も変わってきた証拠なのだろ う。こういったことをきっかけに、少しでも国民に日本の医療をきちんと知ってもらうことが、日本の医療を良くしていくためには必要なことだと思う。日本の 医療を支えている私達も普通の人間なんだからと思い、明日の日曜日もまた、朝から当直の予定である。

これからも私が凄腕のアメリカ人弁護士の手を借りて、病院を訴える日が来ないことを切に願っている(笑)。

地元鎌倉出身の内科・消化器科医院
経鼻胃カメラ・大腸カメラ検査のさかい内科・胃腸科クリニック 

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